狂気


64個


201「あ~あ。死んじゃったネ!

君がそんなに蹴るから…。

ンフ♪どうしたのぉ?

そんな"ヤバいモノ "でも見られたかの様な顔。

そう。ずっと見てたわ?ずーっとね。

フフッそんなに慌てなくても大丈夫よ。

貴方の殺ったソレのこと、私は誰にも言わない。

だって、貴方がこんなことで捕まっちゃうなんて…つまらないし。人間世界で正義だとか…悪だとか。そんなモノにも興味は無いの。

でもぉ、君の芸術にはとっても興味があるなぁ。

まさかまさか、蹴り殺しちゃうなんて…!フフフッ。面白い。

ねぇ?もっともっと、君の狂った心を…私に見せてよ?」



202「ッハハハ!!

馬鹿な奴がいたものね。本気で…この私とずっと一緒にいれるって思っていたなんて。

今でもそう思ってるぅ??

ウフフ…ンフフフフ!!無理よ。

だって私、こんなにも貴方を殺したいのぉ!!」



203「あーあ。命は、神様からいただいたものだから、大切にしなきゃいけないんだよ?

神様はお母さんなのに…親不孝モノだね。

……そんな悪い子には、お仕置きをしなくっちゃ♪」



204「これからも?ずっと?私と一緒にいたい??

……ありがとう…。私、散々貴方のこと…傷つけてきたのに。

それでも、そんな事言ってくれるなんて……。

なんて…なんて馬鹿なの!!!

ッフフフだってそうでしょう?

私はね?貴方を殺したいの。

貴方の言う絆とか、愛だとか…勇気だとか。そういう綺麗事がいつもいつも気に食わないの。

だから、私と貴方が一緒にいる事なんか、例え天変地異が起ころうとも…あり得ないわ?」



205「ねぇ?永遠の愛って信じる?

私は、きっとあると思っているの。

だって…ふふっ。

現に私、貴方のこと、今でもずっと愛しているの。

不思議よね?あんな酷い事をされたのに。

でも…怒ってはいないの。だって、誰だって気迷う事はあるもの。

そうでしょ?…好き。愛してるの。もう二度と…迷わないでね?

また同じ間違いをしたら、私、狂ってしまうから。」




206「溺れたい。…何もかも…何処までも君色に染まりたい。

ねぇ…?僕をこんな風に狂わせたのは君なのにさ…。

どうしてそれを否定するの?

…怖いよ。僕は君の手のひらの上で踊っていただけなのに…いつの間にか捨てられちゃうなんてさぁ…!」



207「苦しくて苦しくてたまらない?フフフ…良い顔だ。

まるで…もっと頂戴と甘えるかの様な…。

良いよ…あぁ、良いとも!

君のように可愛い子は、それに見合うほどに可愛がってあげないとね。

ほら…言ってごらん?もっと、欲しいんだろ?

この痛みが…苦しみが欲しいのだろ。

っ…クフフフフ…はぁ…この私に抗うとは、なかなかガードの固い子の様だ…。まぁいい。楽しみは後にとっておくものだ。

さぁ、もっと楽しませてもらおうじゃないか。」



208悪女「貴女がそうして笑っていられるのも、今のうちです。

だって、私と○○(例:太一)は愛し合ってるんです。

愛し合っている二人が、悪い魔女なんかに負ける訳がない。

だって、そんな昔話…聞いたことが無いでしょう?

っフフ。そう。いつか。物語のラストスパートでは…必ずお姫様と王子様が結ばれるんです。

そして二人は熱い口づけ(接吻(せっぷん))を交わして…永久(とわ)に幸せに暮らしましたとさ。

………物語はやっぱり、こうでなくちゃですよね??

だから、悪い魔女さんには…消えてもらわなきゃ。

……ね?悪い魔女さん?」



209マッド ナース「あら?どちらへ?

もしかして…逃げるつもりですか?

…フフ…私の施す治療から逃げるなんて…

そんな事は許しませんよ?」



210「んふふ♪欲しいならぁ…ちゃあんと欲しいっておねだりしなきゃ。(笑)

ほら、何もせずに欲しいものが手に入るほど…世の中優しく出来て無いからさぁ~。

ほら、何が欲しいの??言ってごらん(笑)

口がきけないならぁ、可哀想だからちゃんと聞けるようにしてあげなきゃねぇ?」



----✂︎----2019年----✂︎----


211「思い通りにならないものですねぇ…こんなにも貴方を愛してるのに…どうしてこうも思い通りにならないのかなぁ……。

私に何か問題があるとか…?ううん。そんな筈(はず)は無い。だって、私は今まで、一生懸命自分磨きをしてきた。

君に好かれる為なら…私自信が壊れる事だって…気にならなかった。

だって、大好きな君が私の側にいてくれたら、それで良かったから……!

でも……君は違ったみたい。

………ねぇ?………私ね?君が大好きだよ。

叶わなかったら……壊れちゃうくらいに。

だから、ねぇ?私、多分壊れたんだね。……私がこんなに壊れたのに…君だけ平気で…君だけ…普通に幸せなんてさ、ズルいよ。

壊れてよ。私と一緒に壊れてよ!!」



212「私の事なんか理解してくれなくても良いよぉ?

だってぇ、どんなに理解しようとしたって、分かる訳が無いんだもの。

私の大好きなのは可愛い子が血を流して泣き叫ぶ姿。

ギャーギャー喚いて、助けてぇえなんて命乞いして。

無様に泣きこけて…フフフッ…。

最後には、あんなにキラキラしてた御目めの光が消えてぇ…動かなくなるのぉ!!

貴方にそれが理解できる??」



213「全く…そんな事言われちゃあさぁ。

せっかく嘘ついてきたのに…

ぜーんぶ台無しじゃないか。

ねぇ。どうしてくれるの?

僕がずーっと偽ってきたのに…あっさりバラしてくれちゃってさぁ?

僕の苦労を水の泡にしたくせに…

すみませんでしたで許される訳無いよねぇ?

どうしよっか?すぐに殺しちゃうのは勿体無いし。

ほら、言ってみなよ。」



214「私らしさって何??

私はね、ママのお人形なんだよ?

ママは、私に"お人形遊び"とか"おままごと"とかを教えてくるの。変だよね。

私はそんな事これっぽっちもしたく無いのに。

でもね?分かったの。

私はママのお人形だからママの思う通りに動かなきゃいけないんだってこと。

だからねぇお姉さん。私、お姉さんにはついていけないや。

ママを悲しませる訳にはいかないから。」



215「沢山の人が…私を通りすぎて行った。

信用して。大丈夫だからって……皆、皆そう言った!!

でも…誰一人…私の手を取ってはくれなかった。

何で…?何で…何で何で…!!

……壊れてるって?私が?

……フフ…あは、あははは…そうかも…しれない、ね。

だって…悔しいんだもの。

助けて…助けて!!って…こんなに必死に頼んでるのにさぁ…。

誰一人助けてくれないんだよぉ?

貴方だって…どうせそうに決まってる。…私は違う?

………黙れ……そんな綺麗事…もう要らないんだよ。」



216「おやおやぁ?今日はよく邪魔が入るなぁと思ったらぁ…。

また君ですか。

全く目障りな人だ…。

僕の行動にいちいち邪魔をされては…僕としてもこれ以上はと…怒りが込み上げてくるものです。

……嗚呼……待って下さいよぉ。まだ話は終わっちゃいないんですからぁ……。

待て…待て待て待て待て…待て!!

……はぁ……はぁ……ははは…ははは。この僕の計画が…此処までコケにされて…僕がタダで済ませれる訳が無いでしょう?

貴方達は…絶対に逃がしません。

天地どこへ逃げようが…僕が貴方達を殺してあげます。

何年何日かかろうとも!!必ずこの手でぇえ!!ははははは!」



217「ねぇ??私の声が聞こえる?

聞こえてるなら、応えて欲しいなぁ。まぁ、怖がりな君の事だからまた"幻聴かな"なんて言い訳つけて、無視しちゃうんだろうけど。

私ね?一人ぼっちなんだよね。

産まれてから今までずーっと1人。だから寂しくて辛くて人を呪う。

でも、これからは平気だよね?そんな事をしなくても、近くにちゃーんと君がいる。

君は私を見捨てないよね?

私、君を信じてる。

だから絶対…離れないでね。

死んだってずっと。…ずっと。」



218「あら、貴方にとっても、これは悪い話ではないはずよ?

私は、最初から貴方に不利になるように話をしているつもりは無いですし。寧ろ助けてあげようとさえ思っているのですから。

ただ貴方の大切な人を助ける為の、手段を貴方に与えているのです。

貴方が助けたいと言うから。救ってみせると言うから。

それなのに…そんな私に向かって"ふざけるな"って??

それはこっちの台詞です。

私にこんなに気遣いをさせておいて…ふざけるなとは何だ。

私はそんな言葉遣いをしてもいいと許可はしていない。

なんなら話す許可すらしていない。

言うことを聞けない能無しなんか不要なんだよ!

……………はぁ…貴方が悪いんですよ?ちゃーんと言うとおりに踊ってくれないから。」



219「なんでって言われても…困るなぁ。

だって、こんな事をしなくちゃいけなくなったのは、貴方のせいなんだし。

ねぇ?貴方言ったよね。私が側にいる事…毎日私の手料理を食べれる事…私の体温を感じながら眠る事…その全てが幸せだって。

でも…この結果は何?浮気してました。すみませんでした?どうか許して下さいってさ。

違うじゃん。貴方に私が求めてるのはさぁ、"お前だけを愛してる"ってたったそれだけ。それだけの言葉なの。

なのに、まるで違ったんだ??

………許して??………うん。許して欲しいなら許してあげる。

だけどさ、私だけがこんなに痛いのって、ズルいよ。

貴方も私と同じ痛みを感じてくれなきゃ…許せる訳無いよね。

ただで許して貰おうなんて、そんなのズルいよね!!!

………殺って。私以外に愛した女を殺って??そうしてくれたら、許してあげる。

これからも、今までと同じように…貴方の私でいてあげる。」



220「私はね?別に良いんですよ。

この眼も、この身体も…私の全てが貴方のモノですから。

だから貴方に傷つけられようが構わない。これが愛のカタチ。

これが私の存在価値。

だけど……私、思うんです。

片想いよりも…両想いになった方が…ずっとずっと幸せだって。

だから今度は…貴方の番です。ね?」



221ヤンデレ「ねぇ?○○。貴方はどう思う?私達は…いつの日か別(わか)つ時が来るのかしら。

私はね、来ないと思うの。

それが例え死神のイタズラだとしても…私達の愛だけは越えられない。

……どうしてそんな事を言うの?

どうして拒絶するの??

私は…私だけが…愛してる…。

…そんなのって酷い…。

貴方も愛してくれなきゃ…私が存在する意味なんか無いじゃないの!!

……あぁ…あぁ…。ああ、ああ、ああ!

ごめんなさい……本当はこんなつもりじゃ…こんな事言うつもりじゃなかったの……。

でも…あぁ…そう。そうよね。貴方がそんな…愛してない訳無いもの……。うふふ……。

愛してるわ。ずっと。永遠に。」



222「ねぇ、良い?

貴方は私。私は貴方。

2人だからこそ生きることが出来る。

私から離れて生きていけるとでも思ったの??

そんなの無理。絶対に無理なのよ!

…………貴方は私に従っていればいい。ずっとね。

そうすれば貴方を悪い様にはしないから。」



223架空世界「ッヒヒ…ああはははは!

頭が狂ってるって??

そうさ、そんな事は決まりきったことだ。

なんで?なんでぇ??

アヒャヒャヒャヒャヒャ…お前…散々綺麗事並べてたくせに、なぁんにも分かっちゃいないんだなぁ。

良いだろう。教えてやるよぉ。

この世界はなぁ、VRっつってな。現実(リアル)じゃねぇ。架空世界なんだ。

つってもぉ?此処で起こった事は、現実にも大きく影響する物事ばかり。

例えばそうだな。この石ころ。そう。この俺の手の中にある石ころは粉々になる。したら現実のコイツも今や粉々って訳。

意味分かるか??この世界にあるモノすべては、現実にも存在するんだ。その全ては連携されている。

つまり、此処で死ねば現実でも生きては居られねぇってことぉ!!

アヒャヒャヒャヒャヒャ!お前の身体は複数あっても!!その心臓はたった1つ。

そりゃ狂うよなぁ!此処では狂えない奴から死んでいく。まともな奴ほど馬鹿を見る世界なんだからよぉ!!!」




224殺人犯「何度も何度も何度も!!訴えたさ。

何度言っても、分からないんだよ。ああいう奴はさ。

だから殺した。

何度言っても分からない奴には、罪の分だけ罰を与えなきゃ。

あれでも足りないくらいだよ。

僕と母さんが受けた屈辱は…あれで晴らせる様なもんじゃない。

でも、あれ以上の罰を与える事は、不可能だからさ。仕方無いよね。

あはは…何?その顔。

安心して?僕も、自分の罪の分くらいは罰を受けるからさ。」



225不思議な国の白兎「僕は可愛い兎さん。不思議な国の兎さん。

でも何だろう…頭から血が出てるや。兎さんを傷つけるのは何処の誰??

僕はただ案内してあげようとしただけなのに…。なんでこんな酷い事をするのかなぁ??

良いカナ?僕は…残念だけど気が短いくてサ。

理不尽に傷つけられるのとか、許せないんだよね。

だからさ、このイライラがおさまるまで…君を傷つけても良いカナ?良いよね。

僕に見せてよ。君の紅い血をさぁ。」



226「要らない…要らないんだよ。友達も、家族も、この世界も皆要らない!!

欲しい…僕は欲しいんだ。君がいてくれさえすれば良い。君と僕だけが!存在すればそれで良い。……なのにさぁ、君はおかしいよ。"全部が大切"だなんてさぁ?

僕はこんなに君に一途で…君が全てなのに、君にとって僕は、君の中のたった1%にも満たない…。

こんなのってズルいよ…!!

僕と同じように…愛してよ。僕と同じように縛ってよ…!!

君は僕ので、僕は君の!!

そうでなきゃ存在しちゃいけないんだからさぁ!!」



227狂った政治「やだなぁ。僕は何にも変わっちゃいないよ。

変わってしまったのは、君の方だろ?

っはは。何を言ってるのかなぁ。

執念とか…意志とか…そんな甘ったるい事を言っているから いつまでたっても無能だと言われ続けるんだよ。

国を動かすなら、狂わなきゃ。

国を動かすなんて、人間のできる事じゃあ無いんだから。

口だけ達者で何も動かない政治家の時代は終わった。

これからは王が!!玉座に座り、王政を振るう時代なのだ!!」



228「言葉で言うのなんてぇ、とっても簡単じゃないですかぁ?

ンフフ…人って、本当に口だけしか動かさない生き物なんですよぉ。

貴女だって、きっとそうでしょお?

近づかないとか言っておきながら、また近づくんでしょお?

そんな事、私分かってるんですよぉ。

私ね、煩い虫が一番嫌いなんですぅ。

視界に入らなくても、羽音ブンブンならして耳元飛んでれば、さすがに私も気づきますし。

ねぇ?虫さん。だったらもう いっそのこと今すぐに潰しておけば

あとで目障りじゃないですよねぇ?ンフフ…。」 



229「んー?あれ、見ちゃった?見ちゃったかぁ。

君にはもっと沢山の世界を見てきて欲しかったけど。仕方ないか。

素敵でしょ?僕の眼球コレクション。

僕の気に入った眼球はね。全部此処に集めるんだぁ。

まぁ、気に入らなくても、このコレクションを見ちゃった眼球は、強制的に貰っちゃうんだけどさ。だからさ、君のはちょっと早い気もするけど、見られちゃったから引っこ抜いちゃうね。

大丈夫 大丈夫。痛いのなんて通り越してしまえばどうってこと無いからさ。

あー、やっぱり君の眼球は綺麗だ。

そのコバルトブルーの瞳がたまらなく僕の好みなんだ。

ッハハハ。そうやって怯えて瞳孔が広がっちゃってる所なんか最高だぁ!!!

はぁ~(眼球を舐める)。ッヘヘ。

綺麗な眼球をありがとう。」



230予知夢「こうして君を見下ろすのは2度目か。あれは4年前の君の夢の中。僕よりも君のほうが覚えがあるんじゃないかなぁ?

僕がこれからどうするか?それを君は解っているんじゃないのかな?

この突き立てた刃で、僕は誰かの皮膚を貫(つらぬ)いてしまいたくて仕方がないんだ。

君で無くてはならない。そんな理由は無いが、僕はやはり君を貫く事にする。

悪く思わないでくれ?僕が人を殺してしまいたい時に、君がちょうど僕の目前にいるのが悪いんだ。」



231「ほら、輸血剤ならいくらだってあるんだ。

だからもっともっと僕の為に血を流して欲しい。

僕の為に生きていて欲しい。

君を生かすも殺すも僕次第…こんなシチュエーションに僕はこれ程までに興奮してしまっている。

はぁ~まぁた血が足りないのかな?じゃあほら、また血を射ってあげるよ。」



232「アッハハ!!馬鹿だなぁ。

本当に逃げられるとでも思ったぁ?

逃がす訳が無いじゃん。

僕は君をボロボロにしたくて連れて来たのにさぁ?生きて返すなんて有り得ない。

でも、残念だったねぇ?もう少しで一歩外に出られたのに。

また逆戻りだなんてさ。まぁ無駄だと思うけど、もっともっと抗ってよ。

君が抗えば抗う程。必死になれば必死になる程!僕はこんなに興奮するんだ。

アッハハ…。そんなに顔グシャグシャにして泣いて…そんなに悔しいんだ?僕に教えよぉ?今どんな気持ちぃ?

僕にだけは屈しない?そりゃあ良いや!

じゃあほら そのまま!!歯くいしばって耐えてみろよ!!

ああ、アハハハハ。あーあ。壊れちゃったか。」



233「私の踏んだ床は血まみれ。

クラスメートも、友達も、センセも…私が皆殺しちゃった(笑)

しょうがないでしょう?大切な人が出来るたびに、いつかいなくなっちゃうのが怖くて仕方がないんだから。

殺しちゃえば、卒業とか関係無いからね。ずっと一緒にこの教室で過ごすんだよ。

私にとっても皆にとっても、此処は永遠に3年4組の教室だから。

だからみんな、変わらず此処にずっといて。」



234「ナッハハハ!!馬鹿はどっちだかなぁ。俺は、テメェみてぇな奴を山ほど見てきた。

散々抜かしておきながら、いざ戦おうとなったら腰を抜かしてビービー喚(わめ)く奴をなぁ。

テメェもどうせそうなんだよ。

俺を楽しませる事も無く、勝手に命を落とすんだ。

本当、馬鹿で無意味で存在価値の無い人間程、面白くない生き物なんかいねぇよ。

ホォラ。そうやって言葉並べてる暇があったらよぉ。

ちぃとは俺を楽しませてみろや。」



235「君には失望したよ。

まさか、僕以外の誰かと仲良しごっこなんてする能(のう)が、君にあったなんてね。

謝罪なんかが聞きたいんじゃないんだよ。

僕は君が欲しいんだ。

君がどこの誰と 絡もうが 戯(たわ)れようがそんな事はどうでも良い。

どんなに足掻(あが)こうが、君は僕のモノなんだからね。

ン?赦(ゆる)さないよ。でも怯える事はない。

ただ僕だけのモノなんだっていう証を 記憶を君にもう一度あげるだけ。」



236「いいですよ?べつに。

他の女なんかに興味は無いですから。

でも、他の女に うつつを抜かす貴方は嫌いです。

だから、もう二度と他の女に触れられない様に…私の味をちゃーんと覚えてくださいね。」



-----✂︎----2020----✂︎-----


237玩具の復讐「あーらあら…。どうしてこんな所に人間様がぁ?

迷い混んでしまったのですか?

でも…早く出ていかれた方が良いですよ?

此処にいる子達は、皆人間様に捨てられた子達ばかり。

皆、人間様を恨んでいるんです。

ホラ。早く出ていかれないと…ンフフフフ…。

人間様?今度は貴方が捨てらてしまいますよ??」



238薔薇園の案内人「薔薇達は静かで穏やかな植物ですが…。

傷つけてくる相手に対しては牙を剥きます。

薔薇達の成長を…妨げてはなりません。薔薇達は自由にのびのびと繁栄するからこそ栄えるのです。

…………ところで…そんな薔薇達にも栄養が必要だということは、知っていました??

此処に訪れた方は皆、この深紅の薔薇に見とれて行かれます。

そして…薔薇達は食らう。

感動の対価として、訪れた方の血肉をいただくのです。

おかしいですか?狂っていると お思いですか?

フフ…あら。幸せだとは思いませんか?見とれてしまう様な可憐な薔薇に…包まれて冥土へ行けるのですから。」



239絵描き「ねぇ…私によぉーく魅せて?

私に描かせて…?

貴方の美しさを、いつまでも此処に記録しておきたいの。

大丈夫。痛くはしない。

ただ少しだけ…貴方の証が欲しいだけ。

だって…ただの絵なら、そんなのはどんなモノだって偽物だから。

偽物には存在価値なんて無いから。

だから本物の貴方を…ずっとずっと。永遠に。此処に閉じ込めてしまいたい。

それが出来るのは、私だけ。

私が貴方を遺(のこ)してあげる。」



240「あーあ。どうしてくれるの?

この子、私のだったのに。

何ー?ああ。なるほどね?

でも、この子を壊していいのは私だけ。だって私のなんだもの。

なのに他人に横取りされるの、本当に不快でたまらない。

どうしてくれるの?返してくれる?

私の玩具。」



241「あーあ。私まだ満足してないのに。もう壊れちゃったんだぁ?

でもでもぉ。まだ終わってあげないよぉ?

休憩もさせてあげない。

壊れちゃったって、私が飽きて捨てるまでいつまでだって遊ぶんだから。

だからほら、休んでる暇なんてないよぉ?

もっともーっと僕を楽しませてよ。」



242「君がこうして骸になってしまったとしても、僕は君を愛している。

君が形作る姿はどれも美しい。

君の声や鼓動を二度と感じとるのが叶わない事は悲しいが、それでも僕の側から離れないでいてくれるのならそれで良い。

ねぇ?○○。君は僕の永久のパートナーだ。」



243「ほら、綺麗なドレスで着飾って…素敵なダンスを踊りましょう?

次に私と踊ってくださる方は何方(どなた)?

貴方?それとも貴方??

いけないわ。どの方も美しくない。

この私と同等に美しい方でないと私の美しさが くすんでしまう。

ねぇ、その冴(さ)えない色のお洋服を例えば真紅の色に染めたなら…とても美しいと思わない??」



244「だって、好きだもの。

だってだって、大好きだもの。

誰の否定も赦せない。

私が好きなモノは全部私のモノ。

ねぇ?私のモノなんだから、此処にいなくてはならないの。

だって、好きだもの。

だってだって!!愛しているもの。」



✄------------2021------------✄


245分別処理場「あーあ。人権も持ち合わせて無い奴隷共が、今日もこんなに沢山。
容姿端麗(ようしたんれい)なモノにはペットとなる義務、そうでないものは労働を行う義務を与えよう。
そうそう。労働といっても色々なモノがある。工事現場や作業場で労働するモノもあれば科学兵器や薬物の実験台となるモノもある。
食事や休養?そんなもの、私が知るものか。
全てはモノを扱うクライアント次第。
使い捨て大歓迎。
モノに使われ方を拘(こだわ)る権利などありはしないのだから。」


246ハンドメイド「これも違う…これも、これもこれもこれもっ。違う…。
何で…?どうして作れないの?
キラキラしていて、可憐で…魅力的…たったそれだけ、たったそれだけの事がっ…!何故出来ない!?
何故?何故誰一人としてっ…私の作品に、目すら止めてくれないの?
身につけて貰えなくてもいい、それでもいい、大きなものなんて求めてはいないのに…!!
ああ、ああああ、ああ!!
………誰もが目を止めるもの。誰もがその目を見張るもの…。それは悲劇…それは無惨に赤く色づくヒトの姿。
作って見せるわ?私だけにしか。この手でしか作れない作品を。」


247水仙(自己愛)「ねぇ見て?綺麗でしょう?
花は…土に埋めて、成長していくうちに育てたヒトに似るものだと、私はそう思うの。
しなやかで、神秘的な花…。
いつ見ても、この白い花弁(かべん)に見とれてしまう。
ほら、貴方も見て?ずっと見ていて?
目を離す事無く…ずっと…。」


248「ねぇ、……どこへ行くというの?
言ったはずですよ?
此処から向こうは危険なのです。
だから此処からはでないで欲しいのです…。
………けれど、また約束を破(やぶ)るんですね。
悪い人には、お仕置きが必要ですねぇ?
だってそうでしょう??
言っても分からないのなら、力ずくで分からせるしかないでしょう??
…はぁ、。やっと、貴方はわたしのモノに…なってくれたと思ったのに。
残念です。次の貴方に、期待します。」



249蝿取草「んー?あぁ。いらっしゃい。君も迷い込んだのかい??
この危険な香りに誘われてさ…?
まぁ、誘惑には勝てないものだから、仕方がないさ。
甘い香りは、それが例え危険なことだと分かっていても自ら求めてしまうものだもの。
そして気づいたらさ、ほら、この子の様に、そして君のように逃(のが)れられなくなってしまうんだ。
そう。まるで蝿取草(はえとりぐさ)の様に。
…此処に迷い込んだ時点で、もう君は僕の"獲物"…もう、絶対に逃がさないよ?」


250「にぃに?何処へ行くのぉ?

にぃには、何処にも行かないでねって…さっき〇〇(自分の名前)ちゃんとお約束したのに…もうお約束を破ろうとしているの?

にぃには悪い子ですねぇ。

でもね?にぃに?にぃには此処から出られないんだよぉ?

〇〇ちゃんの大好きなにぃには、“何があっても”〇〇ちゃんの側から離れちゃいけないんだから。ンフフフ。」



251「だぁれが殺さないって言ったぁ?

ふふふ。私は逃げていいよって言っただけ。

助けてあげるだなんて一言も言ってない。

生きて帰れると思った?此処まで何の疑いもなく踏み込んできて、帰ります。ああそうですか。って素直に帰すとでも思った?

甘い…甘い。甘すぎるよぉ!

そんなに甘いと…此処では生きていけないんだよ?

血の滴(したた)る森…此処で生き残れるのは騙すことの出来る者だけ。」



252玄関先で「おかえりなさい。

こんな時間までどこにいってたの?

僕はずーっと待ってたのに。

他の男?ああ、他の男の匂いがする…。

ねぇなんで?なんで君はそうやってすぐ僕を裏切るの??

君は僕のだって…決まってるのにさぁ?」



✄- - - - - - 2022 - - - - - ✄



253「苦しい…苦しい…苦しい…。
あ~~~~!!良い鳴き声だぁ。
何度聞いても、ゾクゾクするよぉ。
身体の部分を1つ、また1つと切り取っていくたびに叫び声、泣きわめく声、悶える声……あは、あはあはあはあははは!!
じゃあもう1つ…次はどこを切り取ろうかなぁ??」


254「良いんじゃない?
死にたいなら死ねば。
どうして止める必要があるの?
この世を去りたいと言っている人間を何故生かしておく必要があるの?
到底、私には理解出来ないわね」


255「うるせぇなぁ。
ピーピー喚(わめ)いてんじゃねぇ。
自分で静かに出来ねぇなら、俺が黙らしてやろうか?
(笑い声)安心しろよ。
痛いのは一瞬で終わる。」



256「僕の目が綺麗???ありがとう。
そんなに僕の目を気に入ったなら、君に1つあげる。
……でもそのかわり、君の目もちょうだい?
ほら。これで同じ。僕達は双子だもの。片方だけなんて、ずるいじゃない。」


257ピエロ「ねぇ、まって…待ってよぉ!!!逃げるなんて、酷(ひど)いじゃないかぁ…観(み)てくれないなんて、酷いじゃないかぁあ!!
観たいんでしょう?ビックリするような身の毛がよだつ様な、そんな体験がしたいんでしょう???
僕はただ、皆を楽しませたいだけなのに。
逃げないでよ。だって追いかけたくなるからさぁ…。
えへ、へへ、へへへへ…!
そんなに観たいなら、みせてあげる。
最高の恐怖の時(ショータイム)を。」


258「生きたかったよねぇ、?まだ死にたくなかったんだよねぇ、?
でも無理。生かしてなんかおけない。
だって、君を生かしておくと…すぐ他の人のところに行っちゃうんだもん。
ねぇ??またあの子のところ、行こうとしてたんでしょう?」


259「人体とは、美しい。
艶やかで、繊細で…可憐でもあって。
……何度も描きとめたいと思ったのだけれど、本物のそれとはかけ離れた偽物を生むだけにとどまった。
…素晴らしい人がいたの。身体の線は芸術そのもの。是非モデルになってほしいと申し出て私は彼を描き始めた。
何百枚も彼を模した作品を描いたけれど
納得のいく作品は一枚も描けなかった。
どうしても私の描く彼には魂が入らなかった。生きていない、人間みの無い絵ばかりが増えていった。
……だから殺したの。
そして彼の血で彼の肌の赤みを色づけたの。
ほら、あなたも見て?彼は今も生きているわ。」


✼••┈┈┈┈2023┈┈┈┈••✼


260顔「貴女のその顔、いいですね。
大きな目も、ピンと通った鼻も、ふっくらした唇も。ピンクに色づいた頬も。
全てが整っていて素敵です。
けれど貴女には勿体(もったい)ない。
私にその顔、いただけませんか?
きっと素敵に着飾って見せます。
どうしてそんな表情(かお)をするんです?
私は着るべき人が着るべきだと、ただ教えて差し上げているだけですよ???」


261顔「なんで、なんでっ!!!なんで!!!
ただの材料(パーツ)の分際で…私の顔に傷をつけるなんてっ……!
赦(ゆる)さない、赦せない、ユルサナイ!!!
もういい、貴女の顔にしか興味は無かったけど、仕方がないから殺してあげるわ。」


262顔「恐ろしい?この私が恐ろしいの?
でも心配しないで。
私、自分より綺麗な材料(パーツ)にしか興味がないの。
貴女の材料は要らないわ。
もっと素敵な材料が欲しいの。
どんな人にも、生物にも…劣ること無い美しさが欲しいのよ。」


263顔「お兄様…お兄様…お兄様!!!!
私、こんなに綺麗になりましたの。
どの材料(パーツ)をもってしても完璧。
もう貴方に貶(けな)される事もありません…。
嗚呼、ああ、ああああああ!!!!
でもどうしてぇぇ…?
貴方にこの顔を魅(み)せたくてぇ……どんなに苦しくても、辛くても…耐えてきたというのに、貴方はどうして此処にいないのぉぉ……?
痛い、イタい、イタイイタイイタイ!!!!私の顔は……どこぉ…………?」


264オモチャ「あら?もう死んでしまったんですかぁ?
それとももう、どうでも良くなってしまいましたか?
ほら、あと3本。血液をとってしまえばおしまいです。
よく頑張りましたね?でも死んでしまってはダメです。
だって面白く無いでしょう?
オモチャが1つ壊れてしまうだなんて、悲しいじゃないですか?
うふふ、気持ち良さそうな顔。
その顔も素敵ですね。」