お姫様・王子様


35個


1「もう縛られるなんて、うんざり!私は城の外へ出たいの!

町の子達は自由に外で遊んでる。私も外に出たいの。

なんでそんな事も許されないの?

おかしいじゃない。私だって人よ?カゴの中の小鳥じゃない。

ねぇ、ねぇったら!聞いてるの!?

もう、なんだっていうの。」



2王子「僕は、この王家のあとを継ぐ為に…それだけの為に頑張ってきた。

父さん。僕を見くびらないでくれ。

僕は、必ずやり遂げて見せるよ。」



3姫「あー…あー!!ヤダ!ヤダヤダヤダぁあ!もーヤダ!ドレスなんか着れない…もう着ないー!!

なんでドレスなんか着なきゃいけないのよぉ!

パーティーだからってぇ?

じゃあもうパーティーなんか辞めちゃえばいいのよぉ!

ねぇ。ねぇー!爺や!爺やー!!

私(わたくし)、パーティーは欠席致しますわ。

もう!何で駄目なのよぉ!」



4姫「無礼者!!何故(なにゆえ)姫であるこの私に触れようとしておる!

家来よ、お前には100年早いぞ。

ふん、家来。早く私に靴を履かせるがいい。

褒めて遣わせるぞ。。」



5「会合(かいごう)、食事会、国会、にパーティ…なぜそんなモノにイチイチ出席しなければならない?王だから?だから何だ。

勝手に俺を王にしたのは誰だ!父さんだろ!俺には家柄なんか関係ねぇ!

俺には街に友達がいる!!

なぁ、おい!!

食事も思う様に出来ず、友達とも会えない…自分の時間自分の思う様に使えねぇ!こんなのあんまりだ…!いっそ…死んだ方がマシだ!!」



6姫「何アンタ、何様のつもり?私はプリンセスよ?ほら、早くそこに、ひれ伏しなさい?

ふん、プリンセスである私に手出ししようなんて、100年早いわ!」



7「なぁ。紅は、美しい色だと思わぬか?

情熱やら、愛やら…紅色は頬に照るような熱を残す。

…我らが国も、あの燃(も)ゆ太陽がごとく、熱く…そして美しく可憐な国となりたい。」



8「あぁ…本当に醜い争いです。赤く燃え盛る街…飛ぶ血の海…泣き叫ぶ子供達…人の屍…兵士兵士と言いながら、強引に戦わせているのは紛れもない国民です!!

……司令塔にいるお父様へ告げなさい!

もうその様な醜い争いは辞めるようにと!!

……良い国造り…それは国土や地位・権力・国家財産などとは関係ありません!!

国は国民を愛し、そして国民も国を愛する。そんな国造りがしたいんです!!

良い国を造るのに、血を流す必要はありません!!」



9「それ以上、近づかないで下さい。

貴方方が欲しているモノは分かっています。

モロンド家(け)最後の末裔(まつえい)であるこの私の首が欲しいのでしょう?

…よく私を見るのです!

この首などくれてあげましょう。ただし、私の首が落ちるのは最後です。まずは貴方方のその首を頂きます!!」



10「はて?わらわが悪事とな?その様な覚えは全く無いのだが…そう言われては仕方が無いのう。

…ええぃ!!ふっふーん♪悪事ごとき何の事じゃ!捕まらねば、わらわの勝ちじゃ♪」



11姫「なんで…!どうしてよ!?

私はこの国のお姫様!プリンセスなのよ!!

なのに、なんで、どうして王子様は、貴女ばかり気にかかるのよ!

貴女はただのメイド!私の召使い(めしつかい)じゃない!!

…気にくわない。気にくわないわ!!

絶対…許さないんだから。覚えてなさい。」



12姫(父(王)の言葉)「…私は平気だ。それよりも、今は囚われた民を救わなければ。……父上は、民の為ならば人の屍をも踏んで進める王女になれ。と、幼い私にいつも言っていた。

此処でただ震えている訳にはいかないの。

戦えるのに戦わない。それは卑怯者のする事だから。」



13お姫様「私は…ずっと此処で生きてきた。鳥籠の中…そう言ってしまっては聞こえが悪いかもしれませんが…。

私にとっては此処は立派な家なんです。

どうして連れだそうとなんかするのですか?

…いい加減…迷惑なんです。

貴方は、俺に着いてこいと言いますけど、貴方は…此処で私が手に入れることが出来ている安心をくれるのですか?

本当に、私を守るなんて、そんな事出来るんですか。」

シチュエーション:姫である彼女は、産まれて間もない頃に隣の国に人質として捕られた。物心ついた頃から隣の国の城で暮らす姫は、助けに行った時には"自分は此処で暮らしいているのだ"と言うまでに洗脳されていた。



14姫(嫉妬)「…まったく、お前という奴は、ワシを目の前にして、よくもまぁ他の女御など見れるよのう?

まぁいい。ワシは所詮、お前の飼い主故、他の女御と付こうが何をしようが、お前に言わせてみれば、知ったことではあるまい。

…ほれ。はよ奴の元へ行くがいい。ワシの事は放っておけ。

……早う行かんか!!お前の綺麗事など…ワシを哀れむ顔など、見たくも聞きたくもない!!」


----✂︎----2019年----✂︎----


15お姫様「何故…此処へ来たのですか?……知らない方が良い事だってあるでしょう?

何人もの戦士がこの国を守ると言って戦場へ立ち、散って行きました。

今回だってそう…貴方もどうせ散って行くんです。

命を捨てに行く事は無い。滅び行く定(さだ)めのこの国に命を賭(か)けるだけの価値はありません。

……違う…。違う違う!!違う…。

私だって…この国を守りたい……。お父様の敵(かたき)を撃ちたい…。

そんなの当たり前でしょう…?

でも…これ以上この国の為に人が死んで行くのを見たくは無い…。

……どうしろって言うんですか…私は所詮…まだ子供なのです……いきなり一国の主だなんて言われたって…そんなの無理ですっ…。

守りたい……でも守れないんです…。」



16お姫様「あら、妾(わらわ)のこの魅力に惹かれるとは、そちも男になったの♪ンッフフ(笑)

顔を赤らめおってからに。

いいのだぞ?妾を好きにしても。なーんてな♪

可愛いやつじゃ。

ほれ、妾の身体を拭け。これは命令じゃ。」



17姫「私は負けられないのだ。

強く生きろと、父上も母上も言っていた。

泣くことはいつだって出来る。

だったら今は上を向いて進むんだ。

亡き父、母が命をもって守ってくれたこの国を…次は私が守るのだ。

だから○○…そんな顔をするな。

お前はよく仕(つか)えてくれた。これからもそれが変わらないのなら、私と共に立ち上がってはくれないか??」



18姫「なんで…どうして…?

皆国を想っている筈なのに…守りたいと思っている筈なのに…。

どうしてそんな皆が争うの!?

なんで…傷つけ合わなければいけないの…??

皆…みんなぁあ…!!もう止めて…止めてくださぃい!!

誰もこんな事は望んでなぁあい!」



19姫「あ…ああ…。そん…な。

すぐに…すぐに手当てを…!!

……傭兵さん…貴方はお金の為じゃない…私のことをいつだって助けてくれた…守ってくれた!!

嫌…嫌!!死なないで!!

確かに…お父様にとって代わりはいくらだっているのかもしれない…だけど、私にとって…貴方の代わりなんかいないんです!!

……ねぇ、ねぇ……傭兵さん…目を開けてくださいよ…」



20姫「時には恋心を抱きたくもなるものです。

私は一国を治める王家の人間ですから。そんな事が許されない事くらいはわかっています。

けれど、私も一人の人間ですから。恋の1つくらい、許されても良いんじゃないかなって、たまに思うんですよ。

変ですかね?私なんかが恋したいなんて…どう思いますか?旅人さん。」



21王子(なさけない王子)「だって、僕は弱いんだ…。父上は、僕に立派な王になれって言うけど…そんなの絶対無理。

僕は所詮…!…何でもないよ。

もう良いんだ。立派になんて、絶対なれっこない。いつか、僕はこの城を出て、小さな農家でもやるんだ。

止めないでおくれよ?セバスチャン…僕は僕なりに、ちゃんと考えて出した結果なんだ。」



22戦時の姫「私に何が出来るというのですか!!!

民は、苦しんでいるのですよ!!

此処に残って私の出来る事とは何ですか!

…何も無いんですよ。

それなら私は…苦しむ民の側に寄り添っていたい。死ぬ事になったとしても!此処でジッとしているよりはマシよ!!

そう思うのは、姫として いけない事なのかもしれない…けれど、人として今はやるべき事があるの。

理解してほしい。

…………また、私が此処へ戻ってきたら、その時はまた…姫と呼んでちょうだい。」



23「私は姫であって家来ではありません!! 

お父様…命令ならば聞きません。

私は今、お父様の側にいたいのです。

不滅の国と呼ばれたこの国に、滅亡する時が来るというのなら、私もこの国の姫として、喜んで国と共に死にましょう。

貴方の娘として生まれた時から…この命はこの国と共にあります。

なにを言われようと、此処に残り、尽きるその時まで国を守ります。

それが私の宿命だから!」



24我が儘姫「やだやだやだぁ!

私は姫よ!?なんでそんな民衆がするような勉強やら稽古やらしなければならないのよぉ!!

私は自由であるべきよ!だって王家の人間は偉いんだからっ!

なのに何で何でぇ!?何でこんな面倒くさい事ばかり言うの!!

ジイヤの馬鹿ぁあ!!」



25脱走好きなお姫様「ンフフ…あーあ。バレちゃったか。

村娘っていう生活 楽しくて自由で…結構気に入ってたんだけどなぁ?

…もー。もうちょっと放っといてくれたって良かったのに。

本当城の人間って、どいつもコイツも空気読めないんだから。

まぁいいわ。バレちゃったんじゃあ仕方ないから、大人しく城に帰ってあげる。

ハイハイ。お説教なんて御免よ。帰ってあげるって言ってんだからそれで良いじゃない。」


-----✂︎----2020----✂︎-----



26我が儘「嫌よ。毎日毎日舞踏会にお茶会に演奏会!もういい加減飽きたわよ!

私の時間なんだからもっと有効活用したいわ。

ほら、天気が良いんだから外へ出たりとかね???

あ…ちょっと!?まったく……人の話を聞かないんだから。

ねぇー太陽さん??一度で良い。貴方の輝く空の下で…自由にお散歩でもしてみたいわ。」



27「僕は確かに王子だよ。

だけど次男坊だからね。期待なんて元からされていないし、王になるのは兄上…。

ある程度自由がきくのは良いけど、もっと期待されたいなとは思うよね。

僕だってこの家の人間だ。

だから僕の事も見てくれよって…ははは、まぁ…自由にやってる ただの言い訳さ。」



28コルセット「…キツイ。キーツーイー!!! 

ちょっと婆や…コルセット絞めすぎよ。もう少し緩めて…!

これが普通…??

嘘…息が出来るかすら危ういんだけど??

はぁ…だからドレスなんて着たく無いのよ。

あー…分かってる分かってる。

今日は大人しくしてますよ。

…………なーんちゃって(笑)

婆や もまだまだね。私が大人しくしているわけが無いでしょ?」



29姫の怒り「あのね、"お姫様"だと侮(あなど)ると怪我するわよ?

私はいずれ一国を率いていく人間なの。

国を守る為ならなんだってする。

この国は絶対に壊させない。

……ほら、早いとこ帰りなさい。

私の理性が壊れる前に。」



30例え役職が違えど「ねぇ、貴女は私みたいにはならないでね?

貴女はこの国をおさめていくの。

私、ちゃんと見守るから。

ふふ、私?私は国を守る為に戦うわ。

私は絶対に敗けない。

貴女がいつだって笑って暮らせるように私がこの国を守るから。」

シチュエーションのヒント:台詞の役は王家を継ぐ姫の腹違いの姉妹です。ですが現在の妃の子でない彼女は国を担っていく役職にはつけてもらえなかった。



✄------------2021------------✄


31お姫様の誕生日「…遅い。
私は待っていたぞ。
ショートケーキにハーブティー。
午後のティータイムには悪くない選択だが、私はセバスチャン。お前のピアノの音色が無ければ午後のティータイムをむかえる事は出来ないのだ。
言ったはずだぞ?いかなる用事があろうと、ティータイムには遅れるな。と。
ん、?誕生日プレゼント…?私にか?
…ふ、ふん。まぁ遅れたのは始めてだし。赦してやろうじゃないか。
…ありがとう。素直に嬉しいぞ。」


32家来の助けを待つ囚われの姫「リカルド。……
また、会いたかった。
思えば幼い頃から、お前には迷惑をかけてばかりいたな。
城から脱走したり、習い事を拒(こば)んだり、駄々をこねたり。
非力(ひりき)ながらも、一生懸命に決まり事に抗ってきた。
ははっ。終いには婚約者との面会ですら断る我が儘で困ったお嬢さんだ。
…リカルド………。
今度は助けに来てはくれないのか……?
私は、私は此処だぞ。」


33脱走中のお姫様「…あら。こんにちわ。
んん、えっと、嫌なところを…見られた気がするわ?
ねぇ?私、ちょっとお買い物に出たいだけなの。
ほら、いいじゃない?たまには、ね?
………なんで黙っちゃうのよー?
私、普段から自由にお買い物やお出掛けに出ることを禁じられているのよ?
けれど私だって1人の女の子。自由を望んだって、いいじゃない。」


34「…止めるな。
僕は王子だ。国の危機が迫る今、僕が戦わずして誰が戦う?
さぁ、共に戦う者は剣を持て!!
必ず、勝利する。
我等に誇りがある限り!!!」


35俺様王子「黙れ国民!!
貴様等はこの俺が示した道を行けば良い。
俺様が必ず、貴様等を幸福への道へ誘(いざな)ってみせよう。
ついてこれぬ民(たみ)はここでくたばれ。
ついてくる事の出来る者のみが、幸福をつかむ資格を得られるんだ。」


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